Hayashi I, Takatori S, Urano Y, Iwanari H, Isoo N, Osawa S, Fukuda MA, Kodama T, Hamakubo T, Li T, Wong PC, Tomita T, Iwatsubo T: Single chain variable fragment against Nicastrin inhibits the γ-secretase activity. J Biol Chem 284:27838-27847, 2009

基礎
2009-8-14
238

新しい論文をThe Journal of Biological Chemistryに発表しました

Single Chain Variable Fragment against Nicastrin Inhibits the γ-Secretase Activity

Ikuo HayashiSho Takatori, Yasuomi Urano, Hiroko Iwanari, Noriko IsooSatoko OsawaMaiko A. Fukuda, Tatsuhiko Kodama, Takao Hamakubo, Tong Li, Philip C. Wong, Taisuke TomitaTakeshi Iwatsubo

The Journal of Biological Chemistry 284(41):27838-27847 (2009)

First Published on August 14, 2009, doi: 10.1074/jbc.M109.055061

今回、私たちは世界で初めてモノクローナル抗体誘導体を用いたγセクレターゼ活性制御法の開発に成功しました。γセクレターゼはアルツハイマー病脳に蓄積するAβペプチドの産生を行う膜結合型複合体を本態とする酵素です。その構成因子の一つであるニカストリン(Nicastrin)は大きな細胞外領域を持ちます。今回ニカストリンの細胞外領域に対する新規モノクローナル抗体の樹立に成功し、この抗体を基に単鎖抗体を作出しました。この単鎖抗体を培養細胞に発現させたところ、ニカストリン細胞外領域の糖鎖修飾および構造異常を惹起することでγセクレターゼの不安定化を引き起こし、Aβペプチド産生が抑制されることを見出しました。この結果は、ニカストリンの細胞外領域がγセクレターゼの安定性及び活性に重要な役割を果たしていることを示します。またニカストリンがγセクレターゼ活性を制御する創薬標的となりうることを世界で初めて示しました。将来的には、生物製剤の一つとして着目されている「抗体医薬」によるγセクレターゼ活性の制御法開発へつながることが期待されます。本研究は本学先端研 児玉龍彦教授、浜窪隆雄教授との共同研究成果です。

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