Hori Y, Hashimoto T, Nomoto H, Hyman B T, Iwatsubo T: Role of apolipoprotein E in beta-amyloidogenesis: isoform-specific effects on protofibril to fibril conversion of Abeta in vitro and brain Abeta deposition in vivo. J Biol Chem, 2015
- 基礎
- 2015-4-28
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新しい論文をJournal of Biological Chemistryに発表しました
Role of apolipoprotein E in β-amyloidogenesis: isoform-specific effects on protofibril to fibril conversion of Aβ in vitro and brain Aβ deposition in vivo
Yukiko Hori, Tadafumi Hashimoto, Hidetoshi Nomoto, Bradley T. Hyman, Takeshi Iwatsubo
J Biol Chem in press on April 27, 2015, doi: 10.1074/jbc. M114.622209
脳内で脂質代謝に関与するapolipoprotein E (apoE)にはε2, ε3, ε4の3つの遺伝多型が存在し、このうち ε4アレルはアルツハイマー病発症の最も強い遺伝的危険因子であることが分かっています。しかし、これまでapoE4がどのようにアルツハイマー病発症に関与するかは不明でした。本論文ではまずアルツハイマー病の病因タンパク質であるamyloid β peptide (Aβ)の凝集過程にapoEがどのように影響を与えるか詳細な検討を行い、apoE2, apoE3はAβの凝集中間体であるAβ protofibrilを安定化させ、その後の線維化を遅らせる作用があるのに対し、apoE4はその作用が乏しいことを見出しました。さらにAβ凝集核をアルツハイマー病モデルマウス脳に注入することによりAβ蓄積を誘導する実験系を用いて検討したところ、Aβ protofibril-apoE3複合体を注入したマウスでは、Aβ protofibril-apoE4複合体を注入したマウスに比べ、Aβ蓄積が減少することを見出し、apoE3にはapoE4に比べAβ蓄積を抑制する効果があることを明らかにしました。これらの結果はapoEがアイソフォーム特異的にAβの凝集・蓄積過程に作用することによってアルツハイマー病発症に関与することを示しており、今後apoEとAβの相互作用を標的とした新たなアルツハイマー病治療薬の開発が期待されます。
