Munezane H, Oizumi H, Wakabayashi T, Nishio S, Hirasawa T, Sato T, Harada A, Yoshida T, Eguchi T, Yamanashi Y, Hashimoto T, Iwatsubo T:Roles of collagen XXV and its putative receptors PTPσ/δ in intramuscular motor innervation and congenital cranial dysinnervation disorder. Cell Rep 29: 4362-4376, 2019

基礎
2019-12-25
325

新しい論文をCell Reportsに発表しました

筋肉の神経支配に必要な25型コラーゲンの機能を解明 ~先天性の脳神経発達異常の病因が明らかに~

Roles of collagen XXV and its putative receptors PTPσ/δ in intramuscular motor innervation and congenital cranial dysinnervation disorder

Haruka Munezane*, Hiroaki Oizumi*, Tomoko Wakabayashi*, Shu Nishio, Tomoko Hirasawa, Takashi Sato, Akihiro Harada, Tomoyuki Yoshida, Takahiro Eguchi, Yuji Yamanashi, Tadafumi Hashimoto, Takeshi Iwatsubo (*co-first author)

Cell Reports on Dec 24, 29(13):4362-4376, 2019, doi: 10.1016/j.celrep.2019.11.112

筋肉の動きを制御する信号は、脊髄の運動ニューロンから伸びる軸索が筋肉との間に形成するシナプス(神経筋接合部)を介して伝達されます。しかし、発生の過程で筋肉に到達した神経が、筋肉に対する直接の支配を促す分子機構は未解明でした。今回私たちは、胎生期の筋肉に発現する25型コラーゲンが、筋肉の神経支配に必須であることを明らかにしました。また、受容体型チロシン脱リン酸化酵素であるPTPσ/δがその結合相手として働くことも見出しました。これまでに、眼球や瞼を動かす外眼筋を支配する運動ニューロンの先天的な発達異常を示す患者さんから、25型コラーゲン遺伝子の変異が見つかっていました。本研究では、それらの変異が25型コラーゲンとPTPσ/δとの結合、ひいては軸索との結合を障害する結果、筋肉の運動神経支配に異常を来すことを明らかにしました。本研究により、25型コラーゲンが、その存在は長らく予想されながらも実体の不明であった筋肉由来の軸索発達促進因子である可能性が示されました。今後は様々な神経筋疾患の発症原理の理解や、治療的応用にもつながってゆくと期待されます。

論文へのリンクはこちら。 東京大学プレスリリース MunezaneCellRep2019
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