Takagi-Niidome S, Osawa S, Tomita T, Iwatsubo T: Inhibition of γ-secretase activity by a monoclonal antibody against the extracellular hydrophilic loop of presenilin 1. Biochemistry 52:61-69, 2013
- 基礎
- 2012-12-14
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新しい論文をBiochemistryに発表しました
Shizuka Takagi-Niidome, Satoko Osawa, Taisuke Tomita, Takeshi Iwatsubo
Biochemistry 52(1):61-69 (2013)
First Published on December 4, 2012, doi: 10.1021/bi301252r
プレセニリン(PS)はアルツハイマー病発症にかかわるアミロイドβタンパク質の産生や、幹細胞の維持にかかわるNotchを切断する酵素γセクレターゼの活性中心サブユニットです。私たちはこれまでにシステイン残基の特異的化学反応性を利用してPSの構造活性相関を明らかにしてきました。今回、構造生物学的情報に基づいたγセクレターゼ活性制御法のラショナルデザインを目指し、PS1のループ領域に対する特異的抗体9D11を作出しました。そして9D11がγセクレターゼ活性に対する機能阻害抗体として働き、アミロイドβ蛋白の産生を抑制する他、γセクレターゼ活性依存性に増殖を示すがん細胞の生存を抑制することを見出しました。9D11は世界で初めて開発に成功したPSに対する阻害抗体であり、特に第一膜貫通領域のダイナミックなモーションがγセクレターゼの基質切断機構に重要という我々の以前の知見を確認できたものです(Takagi et al., J Neurosci 2010)。これらの情報は、構造情報に基づいたγセクレターゼを標的とする治療薬の開発において重要な知見であると考えられます。
